FC2ブログ

欲しいのは「イエス」だけ 5



 
金曜の夜、いつものように牧野のバイトが終わる時間に合わせてメールをするが、
なかなか返事が来ない。

10時過ぎには「家に着いた。」とあいつから連絡があるはずなのに、今日は10時半を回っても俺のメールに返事はなし。

何かあったのか?
考えれば考えるほど落ち着かない。

しびれを切らして電話をかけてみるが留守電。
「すぐに連絡しろ。」とメッセージを残しても俺の携帯は鳴らない。

数分おきに何度もかけていると、ようやく携帯が鳴ったが、相手は待ちわびた女からではなかった。

「もしもーし。」

「……滋か?」

「司って、つくしのストーカーなの?」

「うっせぇ!もしかして牧野と一緒か?」

「そう。つくしなら今、お風呂に入ってる。」

「…あ?」

予想もしてなかった返事に戸惑う俺。

「つくしと桜子と3人で温泉に来てるの。
これから部屋でまったり呑もうかって時に、ストーカー並みに携帯がなるから誰かと思えば……。
つくしになんか用?」

「なんか用って、おまえが偉そうに言うんじゃねーよ。
バイト終わりに返信がねえから心配したんだぞ。」

「へぇー。バイトの日は毎日連絡するんだー。」

「……悪いかよ。まぁ、無事ならいい。
風呂から戻ったらメールだけしろってあいつに伝えろ。」

「はいはい、りょーかい。」

そう呆れたように返事をする滋に、柄にもなく弱い声が出る。

「滋……、」

「ん?なによ」

「変なヤローにちょっかいかけられねーように、あいつのこと頼む。」

女3人なら声をかけられないとも限らない。
あいつに直接言ってやりてぇけど、しょうがねぇ。

「あー、もうっ。
今日は強いお酒が呑みたいわっ。」

そう言ってブツっと切れた携帯を眺めながら、
今日は滋が暴れそうだな…と苦笑する。

その夜、牧野から短いメール。
「連絡しなくてごめん!
急に誘われて温泉に来てるの。
明日には帰るから。」






週明け、大学のカフェテリアに行くと滋と桜子、そしてF3が揃っていた。

「司〜、遅ーい。」
俺を見つけてそう叫ぶ滋に、

「英徳じゃねぇ奴に言われたくねぇ。」
と、悪態をついてやる。

牧野と桜子の二人と仲がいい滋は、自分の大学じゃない英徳にちょくちょく顔を出す。
もはや、このカフェテリアにこいつが座っていても、誰も気にも止めなくなった。

「司、これから仕事か?」

「ああ。」
あきらの問いに答えながら俺の視線はカフェテリアの入り口へ。
その視線に気付いた総二郎が、

「牧野か?」
と、聞いてくる。

「……まぁな。」

「牧野ならさっき第3講義室に入って行ってたぞ。」

「マジか…会えねーな今日は。」

このあと会社に顔を出す予定の俺は、
講義が終わるまで待っている時間はない。

「俺らもそろそろ行くわ。」

「おう。」

桜子とF3が立ち上がり、軽く手を上げてカフェテリアを出ていく。
残ったのは俺と滋の2人。

こいつと一緒にいるとろくな事がねえと心で呟いたとき、

「ねぇー、司ぁ〜。」
と、意味深に笑う滋。

「なんだよ、気味悪りぃーな。」

「あんたね、そんな事言っていいの?
司にいいものあげようかなーと思ってここに来たのに。」

「いらねーし。」

「ほんと?
絶対、司は欲しいって言うはず。」

そう言いながら自分の携帯を取り出してなにやら動かしている。

そして、ニンマリ笑ったあと
「この写真欲しくない?」
と、言って携帯の画像を俺に見せてきた。



それを見た俺は、
完全に固まった。



「おまえ、これ、」

「どう?レアでしょ。」

「……合成か?」

「んなわけないでしょ!
この間の旅行でプールに入ったときに撮ったのよ。
つくしの水着姿、可愛いでしょー。
欲しくないなら消すけど、どうする?」

滋の携帯には、ピンクの水着を着てプールサイドでくつろぐ牧野の画像。
上からのアングルで撮られたそれは、ちょうど胸の下までが入っていて、俺の想像よりもはるかに胸の谷間が……。


「司、鼻の下伸びてる。」

「…うるせぇ。」

文句は言ってやったが、伸びてる自覚はある。

「欲しい?」

「欲し……、いらねーよ!」

「そお?じゃあ、消すね。
でも、その前に類くんにもみせてあげよーっと。」

「おい、待て待て待て。貰う。俺がもらう。」

「クッ……、じゃあ、バレンタインデーのプレゼントって言うことで、ホワイトデーにはお返し期待してるから。」

早速俺の携帯に画像を送ったようで、俺の携帯が短く鳴る。
慌てて開くと、さっきの画像が。

「司も普通の男かー。やらしい。」

「てめぇ、」

そんなやり取りをしていた俺たち。
その後ろで突然声がした。


「ふたりしてコソコソ何してるの?」




良ければポチっと応援お願い致します★
関連記事
スポンサーサイト




 2020_01_27


Comments

管理人のみ閲覧できます 

このコメントは管理人のみ閲覧できます
    2020-01-27 23:42  

 管理者にだけ表示を許可する


03  « 2020_04 »  05

SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -

プロフィール

司一筋

Author:司一筋
花より男子の二次小説サイトです。
CPはつかつくオンリーです。
司をこよなく愛する管理人の妄想サイト。

最新トラックバック

フリーエリア

お金がたまるポイントサイトモッピー

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR




PAGE
TOP.