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甘い関係 18

Category: 甘い関係  



日曜の朝から仕事を休むのはいつぶりだろうか。

遅めの朝食をとるためダイニングへ向かうと
タマも驚いた顔をしてやがる。

「坊っちゃん、今日はお休みですか?」

「ああ。」

「…具合でも悪いのですか?」

「いや、」

むちゃくちゃ元気だ、とは口にしなかった
けれど、これから牧野とデートの俺は
いつもより上機嫌。

それを不審に思ったのか、タマが怪訝な顔で言う。

「最近の坊っちゃんはなんか変ですね。」

「あ?」

「朝帰りはするし、日曜のこんな時間に邸にいるし、顔が緩みっぱなしだし。
なんですか?もしかして彼女でもできましたか?」

何が悪くてそんなに不機嫌になるんだよ…と言ってやりてぇほどタマが俺を睨んでくる。

「わりぃかよ!」

読みかけの新聞をテーブルに置きながらそう答えると、なぜか悲しそうに俺を見つめるタマ。

「近い内、タマにも会わせてやるよ。」

「……いえ、結構ですよ。」

「なんでだよ。」

その質問には答えずに、俺のカップにコーヒーを足そうとするタマ。
そんなタマに言ってやる。

「あいつもタマに会いたいって言ってるしな。」

「こんな老いぼれババァの事まで話してるんですか。」

「クッ……ああ。
老いぼれババァの事を先輩って呼ぶのはあいつくれぇだろ?」

「……っ!
坊っちゃん、もしかして、つくしですか?!」

その質問には、今度は俺が答えずに、
軽く手を上げてダイニングを出る。






牧野と待ち合わせて、少し遠出のデートを楽しんだ。
買い物をして、食事をして、
最後は全長300メートルにもなるイルミネーション通りを二人でゆっくりと歩く。

「寒くないか?」

「うん、大丈夫。」

牧野の手を握り自分のポケットへ。
そんな小さな事にいちいちはにかむこいつが可愛い。

「あの頃よりイルミネーションの数も増えてない?」

「そうだな。かなり豪華になってるだろ。」

このイルミネーションを二人で見るのは初めてではない。
そう、俺たちが離れる選択をしたあの日、二人で並んで歩いたのだ。

「なんかさー、」

「ん?」

「また別れようって言うつもり?」

「あ?」

「だって、あの時もこのあと、振られた訳でしょあたし。」

「……それは、まぁ、そのぉ、」

「今日ももしかして、やっぱり別れようって言うつもり?」

そう言って俺を見上げて口を尖らす牧野。
そんなこいつの頭をひと撫でして、言ってやる。
「バカか、言わねーよ。
もう2度と言わねぇ。
それに、あの時だって確信があったから言ったんだよ。」

「確信?」

「ああ。」

「信じれば、絶対に叶うって。」

俺はそう言って、今日のためにオフィスから持ってきたあのおみくじをポケットから取り出した。
その淡いピンクのおみくじを見て、牧野が小さく
「あっ、これ、」
と、呟く。

「おまえも持ってるだろ?」

「えっ、なんで知ってるの?」

「なんて書いてあった?」

近藤から、牧野がこれを財布に入れて持っていると聞いたとき、確信した。
こいつもこれに書かれていることを今でも願っていると。


俺は自分のおみくじを開くと、
そこに書かれている「恋愛」と「待ち人」の欄を牧野に見せた。

「恋愛」
今も先にも今の人が最上。
時間はかかるが迷うな。

「待ち人」
必ず戻る。信じよ。


「あの日から俺はずっとこれを信じてた。
絶対に叶うって。」

そう言う俺を牧野はじっと見つめる。
その目には涙が浮かぶ。

「泣くなって。」

「だって……。」

そう言った後、牧野は自分のかばんから財布を取り出し、小さく折りたたまれたおみくじを出した。
それを丁寧に開き、無言で俺に渡す。


「恋愛」
結ばれる運命。信じなさい。

「待ち人」
必ず戻る。自分を変えよ。



「あたしも……信じてた。ううん、信じたかった。
道明寺と運命で結ばれていて、あたしが変わればまた道明寺と、」

そこまで言った牧野を俺は抱きしめた。






遠く、遠く遠回りをした俺達の関係。
けれど、ずっと信じていた。
いや、迷わなかったと言ったほうがいいのだろうか。

俺にはこいつ以外ありえねーし、
運命の女だと思ってる。



「もう、一生離さねーからな。」

「……ちょ、苦しいって!離してよー!」



Fin







いつも応接ありがとうございます。


結局、他人から見たら、ずっと甘い関係だった二人。
でも、めんどくさい二人なので、自分たちが納得しないとくっつかない。

つくし相手だとこうなる気がします。
読んで下さりありがとうございました★
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 2019_12_29


Comments

 

最高です!!復帰してくださってありがとうございます😭😭❤️
しおり  URL   2020-01-19 04:42  

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