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エンドライン 12

Category: エンドライン  



「俺達もう一回はじめてみるか?」
こいつを見てると自然と口から出たその言葉。

それに、牧野は少し考えたあと
「……みないよ。」
と呟いた。

「なんでだよ。」

「なんでって、……あんたはいつも突然すぎるでしょ。」

「そんなことねーよ。」

「そんなことある。
はいっ、ガーゼ交換終わり。
また明日来るね。」

勝手に話を畳んで立ち上がろうとする牧野の腕を取り、強引にソファに座らせる。

「話、終わってねーだろ。」

「終わったよ。」 

「牧野っ」

「……道明寺、あんたきっと勘違いしてる。」

「あ?」

「……道明寺、……刷り込みって知ってる?」

「刷り込み?」

「うん。
鳥の赤ちゃんって、産まれて最初に見た動くものを親と認識するんだって。それを刷り込みって言うの。
本当の親じゃなくても、一番はじめに見ちゃった物をそう勘違いしちゃう生理上の現象らしいけど、……あんたもそれと同じだと思う。」


困ったような表情で、俺を見つめてそう言う牧野。

「どういう意味だよ。分かるように説明しろ。」

「だから……、あんたは恋愛の殻を破ったときに、たまたまあたしが目の前にいたから好きになって、その記憶がまだ刷り込まれているから、今も、」

「おまえ、ふざけんなよ。」

「……道明寺」

「バカにしてんのか。」

「してないっ、バカになんかしてないよ」

「鳥と一緒にするなっボケ。」

「ちょっ、ひっどいその言い方!」

「酷いのはどっちだよっ、刷り込み?俺はそんなにバカじゃねーよ。自分の親くらい本能で分かるだろ普通。分かんねぇのは鳥とおまえくらいだ。」

「はぁ?ちょっと!あたしだって、」



どこまでもヒートアップする俺らを止めたのは、
誰よりも怖いババァの声だった。


「ここをどこだと思ってるの?」

「…ババァ」
「…すみません。」

オフィスの入り口で、腕を組んで俺らを睨みつけてるババァ。

「牧野さんが今日から来てくれるって聞いたので来て見れば、全く相変わらずねあなた達。
仲が悪いの?それとも仲が良すぎてそうなるのかしら?」

「…うるせーよ。」
「…すみません。」


「とにかく、部屋の外にも聞こえるので、喧嘩はそれぐらいにして頂戴。
それと、……二人は付き合うことにしたのかしら?」


怪しい笑みを浮かべながらそう聞くババァに、俺らは最後の力を振り絞り声を張り上げて言った。


「してねーよ!」
「してません!」






「ぎゃははははー、刷り込みって司は雛鳥かって、マジで腹痛ぇー。」

「総二郎、殺すぞ。」

「んで?おまえは刷り込まれてんのか?」

「込まれてねー!」

「クックッ、笑いすぎて死ねる。」


こいつらに愚痴った俺が馬鹿だったけどよ、
『刷り込み』っつー言葉は後になってジワジワと響いてきやがる。

あの時は完全に否定したけど、マジで俺は刷り込まれてんのかもしれねえ。
牧野に会ったその一瞬で身体が痺れて反応する。

「それで、おまえら進展はしてないのか?」

「……ああ。
俺の話は完全にはぐらかすあのバカ女。
そー言うとこは全然変わってねぇ。」

「どうするんだよ司は。」

「どーするって…。
明日で治療も終わる予定だから、このままじゃ会うことすら出来なくなる。」

「またどこか犬に噛まれてみたら?」

「類、」

殺すぞと言いかけた俺は、

「それもありかもな。」
と、小さく呟いた所で、

「アホかっ!」
「いい加減にしろよっ!」

と、あきらと総二郎のケリが飛んできた。




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