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小話 13

Category: 小話  



「道明寺さんはお酒好きの女性をどう思います?」

「俺は、…いいと思いますよ。」

「ホントですかぁ、良かった〜。
もう一杯ワイン頂いちゃおうかな。」

「どうぞどうぞ。」



茶会の帰り。
違う流派の家元である進藤家のお嬢さんを連れてメープルのバーで一杯していると、
偶然仕事終わりの司とばったり会った。

お嬢を司に紹介すると、ほろ酔いのお嬢はさらに顔を赤くして司との出会いを喜んでいる。

「総二郎は何のむ?」

「ああ、俺はロックで」

かなり早いペースで酒が進む俺達。
そして、お嬢から冒頭の発言。
ビジネスモードの司はいつもより紳士的だ。
甘えるような目つきで司にそう聞くお嬢は、すっかり司に落ちたようだ。


「司、今日はメープルに泊まりか?」

「ああ。」

「あら、道明寺さん今日はここにお泊まりなんですね。実は私も今日はこちらに予約してあるんです。」

「そうですか。それならゆっくり出来ますね。」

「はい、……良ければ、遅くまでお酒にお付き合いして頂けます?」


何かを期待した目のお嬢。
司、頼むから泣かせるなよ。



そう思った矢先、
バーの入り口で見知った顔が登場する。


「牧野。」

「道明寺、ごめん遅くなって。
西門さん、一緒だったの?」

そう言って駆け寄ってくる牧野は、スーツ姿で仕事帰りなのだろう。

俺の隣りに座るお嬢に気付き、
「あっ、お邪魔してすみません。」
と、慌てて頭を下げる牧野に、

「遅かったな。おまえも座れよ。」
と、司が自分の隣へ強引に座らせる。


司、牧野が来た途端、その甘い顔はやめろ。
ったく、何年たってもおまえは変わんねぇ。


「おまえ呑んできたのか?」

「だって、呑み会だって言ったでしょ。」

「聞いたけど、おまえが呑むとは聞いてねぇ。」

「はぁ?」

険しい顔で司を睨みつけた牧野は、
「私もカクテル一杯のもうかな。」
なんて言いながらドリンメニューを見ている。

隣のお嬢は……と言うと、
すっかりさっきまでの甘えた顔は息を潜め、
司と牧野を困惑した顔で見ている。

はぁーーー、
夢物語はここでジエンド。
現実を教えてやんなきゃな。


「お嬢、こちら牧野つくしさん。
俺達の英徳の後輩で、弁護士をしている。
そして、……司の彼女。」

「あー、……そうですか。」


司、おまえはこうやって何人の女を悲しませて来たんだよ。
恋愛っつーのは、そんなに一途に貫かなくてもいーもんじゃねーの?

そう文句の一つも言ってやりたいのに、当の本人は相変わらず一人の女に首ったけだ。


牧野がカクテルに口をつけたのを見て、
「おまえどれくらい呑んできた?」
と、聞いている。

「ん?ビール2杯とサワー1杯かな。」

「飲みすぎだろ。」

「そう?皆と同じくらいだよ。」

「付き合いで飲むときは1杯だけにしとけよ。」

そう言ってせっかく牧野が頼んだカクテルも、司がガブリと飲む始末。

「ちょっ、もう!
西門さんもなんとか言ってやってよ。
この人、酷い偏見なんだから。
女が外で酒呑むのは気に食わないって。」

「司は案外そーいうとこ古いからな。」

「でしょ?考えが古いのこの人。」

そう言って口を尖らす牧野に、クスッと笑う司。
そして、俺でも見ていられねーくらい甘い顔で言う。

「別におまえ以外なら構わねーよ。」

「はぁ?」

「だから、おまえ以外の女なら、いくら呑んでも構わねぇって言ってんだよ。」

「はぁー、凄い差別。」

「あたりまえだろ。
好きな女が他の男の前で、酔って無防備になるなんてありえねぇ。
その代わり、俺と二人のときならいくらでも呑んでいいぞ。」


俺は、冒頭の会話を思い出す。
牧野以外の女は司にとって眼中にナシ。
好き放題しろって訳だ。

いい加減にしろよおまえ。
さっさと同じ名字になって、その大事な彼女を籠に囲ってしまえ。

そしたら、少しはそのデレッとした顔も引き締まるんじゃねーのか!



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