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時差恋愛 15

Category: 時差恋愛  



俺は頭がおかしくなっちまったのか。
NY行きのジェットの中で目を閉じると、なぜか牧野の顔が浮かぶ。

赤く酔いが回った顔、潤んだ目、眠る幼い顔。
まるであいつに恋をしているみたいに胸がざわつく。

そんなバカな事、ある訳がねぇ。
あいつの事は何ひとつ知らねぇし、女として特別に見たことなんて一度もない。
それどころか、ダチが惚れてる女だ。
それ以上でも、それ以下でもない。

それなのに、
何度振り払ってもあいつの顔が頭から離れない。











神崎社長と呑んだあの日から二週間後、
ロイヤルホテルのパーティー会場で、一ノ宮が手がける化粧品のレセプションが開かれた。

会場内はそこそこ賑わっている。
その中に、黒のワンピースで他の女たちと立ち話をしている牧野を見つけた。

この状況で牧野を一番に探す自分にも驚愕だが、それ以上に、やめればいいのに女たちが集まるその場所へ足を向ける自分に腹が立つ。

何やってんだよ俺は。


牧野の傍まで来ると目が合った。

「おう。」

「……どうも。」

俺と牧野を交互に見て、周りの女たちが騒ぎ出す。それと同じタイミングでステージ上で司会者の挨拶が始まった。

会場内の奴らが一斉にステージ前へと流れていく。それに合わせて移動しようとした牧野の腕を思わず掴んだ俺。

「……なに?」

いきなり掴まれたこいつは不審な顔で俺を見た。

「いや、……おまえ、俺になんか言うことねーのか?」

「え?」

「だから、そのぉ、……この間の、」

「あっ、そうだった!」

咄嗟に出した話題に食いついたこいつ。
キョロキョロと周りを見回したあと、

「この間はごめん。
家まで送ってくれたんだよね。
それが、あたし、…あんまり覚えてなくて。」

申し訳なさそうにそう言う牧野に、俺はいい事を思いつく。

「マジで、覚えてないとか有り得ねぇ。」

「えっ、あたしなにかした?」

「何かした?ってレベルじゃねーよ。
酔って俺に絡むしよ、歩けねぇから部屋まで連れて行けって抱きついてきたのは誰だよ。」

「はぁ?ちょっと、それほんと?」

「疑うなら、俺の運転手に聞いてもいいぞ。」

「………最悪。」

顔をしかめてそう呟くこいつに顔がニヤける。

「散々、迷惑掛けられたんだから、この落とし前は付けてさせてもらうぞ。」

「信じらんない……。
あんたに言われるとヤクザよりも怖いんですけど。
で?どうしたらいいの、あたし。」

口を尖らせて俺を見上げるこいつに、俺は携帯を取り出しながら言った。

「とりあえず連絡先教えろ。
借りはゆっくり返してもらうからな。」




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 2018_05_04


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    2018-05-04 11:39  

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    2018-05-05 12:41  

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