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時差恋愛 5

Category: 時差恋愛  



『司が好きなの?』

唐突に聞かれたその言葉にうまく返すことが出来ないあたしを見て、

『へぇ〜、新鮮。』

と、クスクス笑い花沢類は非常階段から去って行った。



それから今日まで一週間。
あたしは地獄のような日々を送っている。

なぜかと言えば、
「ま〜きの。」
と、どこからともなく聞こえる花沢類の声。

あたしを校内で見つけるたびに、ニッコリと笑いながら呼ぶ花沢類に、あたしは一生の汚点である秘密を握られているのだ。

「ま〜きの。」

ほら、今日もまた花沢類の声に背筋がゾクッとしながら振り向くと、そこには最悪、まさかの道明寺の姿も。
F4勢揃いであたしの方をみている。

「こんな所で食事?」

あなたに会いたくないからここでお昼を食べていますだなんて、その栗色の瞳に言えるはずもなく、

「あ、はいー、天気がいいので…」
なんて曖昧な返事で誤魔化したけれど、

「誰?類の知り合い?」
と、西門さんと美作さんが興味ありげにあたしのお弁当を覗いてくる。


「2年の牧野つくし。
非常階段でよく会うんだ。
それに、司に興味が」

「花沢類っ!」

「あー、ごめんごめん、他の女子みたいにオープンじゃないんだったよね牧野は。」

「はぁ?」

「秘密の」

「花沢類っ、それ以上言ったら殴りますっ。」

「ハハハ…新鮮すぎる。」


あたしの弱みを握り確実に楽しんでいるこの人は、ある意味道明寺よりも極悪だ。

あたしをからかって楽しそうに笑う花沢類。
その隣に立つ道明寺にチラッと視線を送ると、
あたしの話になんか興味も無いようで携帯をいじっている。

そんな態度をみると腹が立つ。
勝手に抱いている恋心だってことは充分理解しているけれど、ここまで一方通行だとドキドキを通り越して腹が立つ。

「タ、タマさんは元気?」

「ああ。」

唯一の共通の話題も呆気なく終了。

「なに?司と牧野って知り合い?」

「…ああ、ちょっとな。
それより、おまえが食ってるそれ、なんだよ。」

あたしのお弁当に入っているおかずを指差しそう言う道明寺。

「あ、これ?
きゅうり入りちくわ。こっちはチーズ入り。
道明寺、食べてみる?」

「いらねぇ。」

「…あっ、そう。」

せっかく交わした会話も、またまた呆気なく終了。

そんなあたしたちの様子を眺めていた西門さんと美作さんが、なぜかニヤニヤした顔で言った。


「つくしちゃん、お兄さんたちは君のこと気に入ったよ〜。」

「はい?」

「司のことなんて呼んでるの?」

「……道明寺…ですか?」



「プッ……クックック……腹痛てぇ。」
「司おまえ、呼び捨てにされてんのかよ。」

「うるせぇ。
てめぇも、俺のこと道明寺様って呼べ!」

「はぁ?なんで様なんかつけなきゃなんないのよっ。」

「…てめぇ、ぶっ殺されたいのかっ。」

「やれるもんならやってみなさいよっ。
名前くらいでちっちゃい男ねっ!」


好きな男にこんな事を言ってしまうバカはあたしぐらいだろう。
恋愛なんてする環境になかったあたしは、どうやら恋愛に向かないらしい。

「ケンカすんなって二人とも。
司、こんど司の邸で開かれる卒業パーティーだけど、俺、牧野同伴で行ってもいい?」

「あ?」

「パートナー同伴でって書いてあったよね?
牧野、ダンスは踊れる?」

「え?ダンス?」

「俺のパートナーとして踊ろう。」


何を考えているのだろう。
ニコリと笑う花沢類があたしには悪魔に見えてしょうがない。




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