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日々、想定外。19

Category: 日々、想定外  



類の目的が俺じゃなく牧野だっつーことにも腹が立つが、
「牧野、元気?」
と、類に話しかけられて小さく笑うこいつの態度も気に食わねぇ。

「牧野、今日の夜、予定ある?」

「え?」

「俺、暇だからご飯に行こうよ。」

あと10分で会議が始まるっつー忙しい時に、類のヤロー、人のオフィスで女を口説くな。
そして、そんな突然の誘いに困りながらも赤くなって俯いてんじゃねーよバカ女。

「類、帰れ。」

「牧野の返事聞いたら帰るよ。どう?牧野。」

「忙しい。」

「司には聞いてない。」

牧野の代わりに返事をした俺に、即答の類。

「今日は遅くまで仕事が詰まってるから牧野は無理だ。」

「遅くなっても俺はいいよ。」

「ダメだ。徹夜で片付けなきゃなんねぇ案件がゴロゴロあるしな。」

「……ふーん。」

これでおとなしく引き下がったかと思ったら、

「じゃあ、部屋で待ってよーか?」

と、類がにっこり笑いながら言いやがる。

「あ゛?…てめぇ、部屋に男入れたのかよっ」

思わず今度は牧野に向かって凄む俺。

「えっ、ちょっと、花沢類、やめてよ!」

「牧野、おまえ類に合鍵渡してるのか?」

「いえ、そんな、」

「こいつはな、人畜無害みてぇな顔してるけど、中身はれっきとした獣だからなっ。
類だから大丈夫みてぇな馬鹿なこと言ってると、痛い目に合わされるから油断すんじゃねーぞ。」

「……。」

「そもそも、おまえらの関係が理解できねー。
俺と二人ならホテルに泊まれねーのに、類がいたらいいっていうのはなんだよっ。」

「ちょっと、副社長!」

「おまえが男の前でいつもヘラヘラしてるから気安く誘われるんだぞ。類の前でも俺の前と同じように笑うな。」

「はぁ?
いつ、あたしがヘラヘラしてるんですかっ。」

「してるだろ。俺の前以外ではいつも愛想いいじゃねーかよ。」

「そんなっ、別に、副社長の前でだって愛想いいですけどっ!」

「あー、そうかよ。それじゃ、今日仕事終わったら俺と食事に行くか?」

「行きません。」

「てめぇ……。」

類に誘われたときの反応とは大違いの態度のこいつ。
俺の誘いを喜ばねぇ女はおまえくらいだ。

そんな俺らの言い合いを横で見ていた類が、
「プッ…やっぱり面白いな司も牧野も。」
と、ソファに背中を預けて言う。

「あ?勝手に面白がるな。」

「司の反応が見たくてちょっとからかいに来たんだけど、予想以上の反応で面白かった。
まぁ、ここまできたら司自身も自分の気持ちに気付いてると思うから心配してないけど、でも牧野が相手だから相当手強いと思うよ。」


類が、俺と牧野を見比べながら楽しそうにそういった後、
「司、無事に恋が成就したらこの時計返してあげるよ。それまでは俺が大事に使っておく。」

左手に光る俺の時計を見せながら片手をヒラヒラさせてオフィスを出ていった類。


恋が成就したら……。


類のヤロー、俺の気持ちに気付いてわざとからかいに来やがったのか。
時計を取り戻すため……そんな見せかけの口実を自分に言い聞かせながら、先に進むしかねーな、と類が出ていった扉を見つめ口元が緩んだ。



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    2018-03-10 18:41  

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