日々、想定外。18

Category: 日々、想定外  



牧野から渡されたお礼のカフスピンを受け取ってついこの間まで有頂天になっていた俺は、
今最高に機嫌がわりぃ。

なぜなら、
オフィスに入り、西田から書類を渡された。
それは、先日、俺が西田に頼んで調べさせていた『牧野に関する調査書』

そのラスト1ページのプライベートに関する項目に、気に食わねぇ奴の名前があった。

五十嵐 雅人
マーケティング課の課長だ。

まだ30代に入ったばかりなのに昨年課長に抜擢され将来を有望視されている男。企画やプレゼン能力にかなり長けていて、一般社員ながら俺でもその名前を知っている。

だが、その反面、奴には気になる事がある。
それは総二郎からのタレコミで知ったのだが、
今道明寺が進めている土地の売買案件について、入札ライバルである業者の担当者と何度も一緒にいるところを見かけたらしい。

不正入札や談合といった疑いをかけられてもおかしくない軽率な行動。
もしそれが本当ならば処分もあり得る。

もうすでに監視はつけてあり、調査させている所だが、その男と牧野がここ最近立て続けに2回も食事に行っている。

1度目は他にも数名いたらしいが、2度目はふたりきりで。
五十嵐が牧野を気に入っているのか、それとももう付き合ってる仲なのか…。

朝から腹立つ資料を見せられて機嫌がわりぃ俺。
それをなんとか落ち着かせようと思ってるのに、こういう時に限ってこいつの嗅覚は鋭い。

「司、元気?」

「類っ、どーしたんだよ。」

「昼まで暇だから遊びに来た。」

「……てめぇ、殺すぞ。」


俺の睨みなんて一向に無視してソファに沈み込む類の野郎。
こいつはいつもボケーとしてるように見えて、案外重要な情報を一番に嗅ぎ付けてくる。

俺のオフィスにフラッと立ち寄るタイミングがあまりにも良すぎて、

「何しに来たんだよ。」
と、不機嫌丸出しで聞いてやる。

「司、機嫌悪いね。」

「うるせぇ。
類みてぇーに、朝から暇じゃねーんだよ。」

いつも暇そうにしてやがるこの花沢物産の副社長に嫌味を言っても、

「たまたま今日は午前中が空いただけ。」
と、耳までかかる栗色の髪を弄びながら言いやがる。

そんな類に俺は今日のスケジュールを確認しながら
「俺はこれから会議だ。
おまえと遊んでる時間はねえ。」
と言ってやると、

「オッケー、大丈夫。」
と、ニッコリ笑いながら、
「俺は牧野と少しおしゃべりしたら帰るから。」
と、どこぞの主婦の会話かよっ、とツッコミを入れたくなるような返事が帰ってきた。

「あ?」

「だから、司は忙しいんでしょ?
俺は牧野に会いに来たから大丈夫。
司は仕事しておいでよ。」

「……てめぇ、マジで殺すぞ。」

「司、青筋すごいことになってるよ。」

そんな噛み合わねぇ会話をしている俺たちに追い打ちをかけるように、

コンコン、とドアがノックされ、

「失礼します。」
と牧野の声が聞こえた。



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    2017-12-25 13:57  

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