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日本での生活が始まって2ヶ月。
今日は仕事を早く切り上げて、腐れ縁の奴等、F3と飲みにいく約束をしている。

時計が19時を回った頃、俺のオフィスにあきらと総二郎、そして少し遅れて類が顔を出した。

「みんな揃ったな。店はいつもの所でいいのか?」

「そうだな。そろそろ行くか?」
そう言って立ち上がりかけた俺たちに、

「今、コーヒー頼んだから。」
と、類がのんびりとソファに腰かけて足を組んで言う。

「コーヒー?」

「うん。牧野が今持ってきてくれる。」

「……牧野?」

類の言葉に総二郎が聞き返したところで、

「失礼します。」
の声と共にオフィスの扉が開き、秘書の牧野が4人分のコーヒーを持って現れた。

俺たちの前にあるテーブルにコーヒーを並べる牧野に、

「サンキュ、牧野。
牧野はまだ仕事残ってるの?」
と、声をかける類。

「……いえ。」

「じゃあ、俺たちと飲みに行かない?」

「えっっ、それは、」

「いいじゃん、牧野と食事するの俺も久しぶりだし。」

「花沢類っ!」

いかにも親密な様子で話しかける類と、それを困りながらも頬を赤くして応える牧野に俺たち三人はポカンとして見つめたまま。

数秒間、類と牧野を交互に見つめた俺たち。
そして、
「…………。」
「…………。」
「……おいおいおいおい、類くん?」

「ん?」

「おまえが今、むちゃむちゃ親密そうに話しかけてる『司の秘書らしき牧野さん』とはどういう関係かな?」

俺とあきらが聞きたかったことを総二郎が類にぶつけると、


「俺のガールフレンド。」
と、にっこり笑いながら言いやがる類。

そんな類にすかさず、
「花沢類っ!」
と、牧野が困ったような声を出すが、

「だってそうだよね?俺、なんか間違ったこと言ってる?」
と、相変わらずの能天気。

俺の秘書と類が知り合いだっつーことにも驚いたが、まさかこの類からガールフレンドなんて言葉が出るとは……。

「どんな知り合いなんだ?」
あきらも同じことを思ったらしく、牧野の顔を見ながら類に聞く。

すると、
「あれ?知らない?
英徳高校のひとつ後輩。
俺の指定席だった非常階段でいつも密会してたんだよね、まーきの?」

「花沢類っ!」

ガールフレンド、密会、そんな類が発する言葉に、いつもは冷静でぶっきらぼう、女らしさの欠片もねぇこいつが、慌てながら赤くなってやがる事がなぜか気に食わねぇ。

「おまえ、英徳だったのかよ。」

「……はい。」

「俺の後輩なら、そう言えよ。」

そう言って牧野をじっと見つめると、
牧野の代わりに類が言った。

「牧野は司が嫌いだったからしょーがないよ。
だって、よく司のこと、クルクル頭がトイプードルみたいだって言ってたもんね。」

その類の言葉に、今日何度目かの
「花沢類っ!!」
というこいつの焦った声が俺のオフィスに響き、その直後、

「ぶっ!……ぶはははー」
「ぎゃはははぁ、マジかよ、はらいてぇ。」

あきらと総二郎のバカ笑いが続いた。


「牧野。」

「……はい。」

「俺の方、見ろよ。」

「…………私はこれで失礼します。」

バカ笑いしてるお祭りコンビの横を逃げるように去ろうとする牧野に、

「明日、じっくり聞かせて貰うからな。」
と、わざと綺麗にカールした頭をかきあげながら言ってやった。



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 2017_03_30






「西田、……あれはおまえの人選か?」

「…………とおっしゃいますと?」

「だから、……あれだよ。」


俺の目線の先には、黒塗りの車の横でタブレットを真剣に見つめながら立っている女の姿がある。


「牧野さんのことでしょうか?」

「…………それ以外、ねーだろ。」

そう呟いて俺はため息を漏らした。







1か月前、NYから3年ぶりに帰国した。

英徳高校を出たあとNYの大学に通いながらババァの元でビジネスを徹底的に叩き込まれ、25歳でようやく日本に凱旋。
肩書きは副社長だが、実質は日本支社を任されたと言ってもいいだろう。

そんな俺の秘書と言えば、NYからの腐れ縁である西田。
はじめは何を考えてんのかわかんねぇ西田が鬱陶しくもあったが、今では口には出さねぇけど俺の秘書を努められるのはこいつしかいないと思ってる。

そんな二人三脚でやってきた俺たちなのに、日本に戻ってからもう一人秘書が増えた。

それが、…………

「副社長、おはようございます。」


そう、こいつ。
だせぇリクルートスーツに身を包み、黒髪を黒ゴムで一纏め。
花粉症なのか、風邪引いてんのか知らねーけど、ここ1週間やたらと鼻をかむもんだから、鼻の頭が赤くなってる色気のいの字もねぇ女。

視線だけチラッと移し、こいつの朝の挨拶は無視して車に乗り込むと、俺のあとから乗り込んできて今日のスケジュールを淡々と読み上げる。

どうしてこいつが俺の秘書なのか納得がいかねーから、何度も西田にいらねぇと言っても、

「私の補佐役ですので。牧野さんは適任です。」
と、いつも笑わねぇ男が、少し微笑んで言いやがる。

まぁ、西田がそう言うんだから間違えねーんだろうけど、だけどよ、だからって、
……こいつは…………。



「花粉症か?」
やたらと車の中でも鼻をティッシュで押さえてるこいつにそう聞くと、

「いえ、風邪です。」
と、自信満々な答え。

「うつすんじゃねーぞ。」

「分かってます。……はーっくしゅん!」

グズグズ…………ズズー
派手に鼻をかんだあと、

「もう治りかけの風邪なので大丈夫です。」
と、真っ赤な鼻で言いやがる。


治りかけの風邪?
だから、大丈夫?

色々突っ込みてぇーことはあるけど、めんどくせーからやめておく。

「着いたら、起こしてくれ。」

「はい。」


そう言って目を閉じた俺の隣で、またティッシュを開ける音がしたが、俺に気を遣ってなのか音を出さずにかんでるらしい。

そんなこいつの気配を感じながら、西田の言葉を思い出す。

「牧野さんこそ適任です。」

そうかも知れねぇ。


どこか西田に近いような雰囲気で、存在自体が俺を邪魔しない。
必要以上に近付かないし、必要なときには側にいる。
そんな相性のいい秘書だと感じてはいるが……。


「はーーっくしょん!!」


西田。
総二郎やあきらのところの女秘書みてぇに、女であることも武器にするような秘書はいなかったのかよ。


「副社長、到着しました。」

「……おう。」


赤い鼻のトナカイ秘書なんて、
……完全に想定外。




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 2017_03_23



こんにちは。
お久しぶりです。司一筋です。

遅くなりましたが、ご報告させて頂きます。
昨年の12月27日、無事に男児を出産しました~。
母子ともに健康です。

ようやく約3ヶ月を迎え、生活も安定してきました。
たまったビデオを見たり、過去のストーリーを読み返したり、まったりと暮らしておりますが、徐々に新しいお話を書いてみたいと思い始めています。

毎日の更新は無理ですが、少しずつ書いていけたらと思っていますので、どうぞお付き合い頂けますと幸いです。

休んでいる間もコメントや拍手コメント、ありがとうございました。
本当に嬉しくて励まされ、またこうして戻ってこようと思えました。

新しいお話ですが、ほんの少しだけ頭に浮かんでいまして、オフィスラブでいこうと思ってます。
相変わらず、書きながら考えるタイプ(笑)ですので、展開は私もわかりましぇーん。

息子が寝ている隙に、少しずつ書きたいと思いますのでもうしばらくお待ちくださいね。
では、近々。

司一筋。

 2017_03_22




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プロフィール

司一筋

Author:司一筋
花より男子の二次小説サイトです。
CPはつかつくオンリーです。
司をこよなく愛する管理人の妄想サイト。

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