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「10分後にそっちに行くから待ってろ。」

道明寺がそう言って電話を切った。

時計を見ると10時を回っている。
まさか、まさかね…………。
あいつ、本気じゃないよね?

きっと冗談だよという気持ちと、あいつならやりかねないという気持ちであたしは電話を切ったあとも落ち着かずに部屋の中をウロウロと歩き回る。

と、その時、突然部屋の電気がプツっ……という音とともに消えた。

「……え?」
一瞬あたりが静寂に包まれる。
暗闇のなか、カーテンから漏れる月明かりを頼りに窓側に行き外を見ると、外灯はいつも通り灯されている。

停電ではなさそう……。
そう思っていると小さく扉がノックされる音がした。

あたしは慌てて駆けていき、部屋のドアを開けると、その隙間から大きな図体が滑り込んできた。

「っ!道明寺っ!」

「うるせー、でかい声出すな。」
そう言ってあたしの口を大きな掌で押さえる。

真っ暗な部屋の中、信じられないものを見るように道明寺を見つめるあたしに、

「たぶんそんなに長くいれねぇ。」
と言うこいつ。

「あんた、どうやってここまで来たのっ?」

「寮の電気、ぶっ壊してきた。」

「はぁぁぁー?」

「バカッ、声がでけーんだよ。」

「壊してきたって、この真っ暗な原因はあんたかっ!」

「ブレーカーの機械から出てる線をいくつか引っこ抜いてやったらこうなっただけだ。」

呆れてものが言えない。
この間は一客何万もするカップやグラスを割ってきたというのに、今度は寮全体のブレーカーを破壊してくるなんて。

暗闇に慣れてきて道明寺の顔が少しずつ見えてくると、なぜかすごく嬉しそうな顔をしてる。

「あんた、何ニヤニヤしてんの。」

「あ?そりゃ嬉しいからに決まってんだろ。」
そう言って只でさえ至近距離にいるのに、更に1歩詰めてくる。

「なによ。」

「さっきの電話のつづき。
聞かせてもらおうかと思って。」
そう言う道明寺は確実にいじわるな顔をしてる。

「…………何でしたっけ?」

「この期に及んでまだ逃げるかおまえ。」
更に1歩詰めてきた道明寺とあたしの距離はもうほぼゼロ。

「考えとくって言ったでしょ!」

「だから10分やっただろ。」

「そんなっ、……チュ」
文句を言おうとしたあたしの口に突然チュッと音をたててキスをしてくる道明寺。
そして真剣な顔であたしに言った。

「牧野、俺の質問にイエスかノーで答えろ。」

「え?」

「いいな。」

真っ暗な部屋の扉の前で、道明寺を見上げるあたしと、あたしを包み込むように見下ろす道明寺。

「俺のこと、もう顔も見たくないほど嫌いか?」

少し考えて小さく首を振るあたし。

「他に好きなやつでも出来たか?」

ううん。そんなはずない。もう一度首を振る。

「俺以上におまえを好きだと言う男がいるか?」

あんた以上に自分の気持ちをぶつけてくる男なんてどこにもいない。

「牧野……俺はおまえが好きだ。」

ほらね、また。

「おまえも俺のこと……好きだよな?」

言ってることは俺様なのに、泣きそうな顔してバカなんだから。

「それもイエスかノー?」

「…………いや、イエスしかダメだ。」




あたしはこの男がきっと好きで好きで堪らない。
俺様なのに寂しがりやで、乱暴なのにどこまでもあたしには優しくて、意地悪なのにいつも助けてくれて。

言葉に出せないだけで、たぶんあたしの方があんたよりずっと想いがつよいはず。
だから、……観念するしかない。




「たぶん…………イエ……ス……んっ……。」



あたしが言い終わる前に、道明寺がキスをした。
「たぶんはいらねぇ。」
そう言いながら強くて深く、それでいてすごく優しいキス。

道明寺の大きな掌で顔を包まれて、何度も何度も愛撫されていく。
その掌の感触や温かさに迂闊にも気持ちいいと思ってしまうあたし。

それを感じ取っているのか、容赦なくあたしの口内に道明寺の舌が入り込み、飲み込めない唾液を器用に絡みとっていく。

「道明寺……んっ……」
やっと出した声もすぐにくちゅくちゅとしたやらしい音にかき消され、立っていることも出来ないほど翻弄されていく。

「牧野、首につかまれ。」
言われるがまま道明寺の首に両手を回すと、そのまま抱えあげられ子供が抱っこされるような体制で部屋まで連れていかれた。

その間も道明寺のあたしへのキスは止まらない。
ベッドまで来たあたしたちは、倒れ込むようにそのまま横になり、更に密着度が増した道明寺の唇があたしの首をつたい、手は背中を這い、服の上から胸を刺激されていく。



このままあたしたち…………、




そう思ったとき、また再びデジャブかと思わせるようにあたしの部屋の扉がノックされた。








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