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つくしが大阪に行ってから2週間がたった。
東京~大阪の俺たちは会おうと思えば会えねぇ距離ではないが、お互い多忙で会うことが出来ていねえ。

毎日寝る前に、電話であいつの声を聞くことが日課になり俺の最大の楽しみだ。

今日もシャワーに入りラフな格好に着替え、ベッドの上でつくしに電話をかけるが繋がらねぇ。
何度かけ直しても出ないことにイライラしてきた頃、俺の部屋にノックの音が響く。

「誰だ?」

「道明寺?」
聞き間違いか?確かにつくしの声。

俺は慌ててドアに駆け寄り乱暴に開けると、
「寝てた?」と、愛しの鈍感女。

「おまえっ、どーしたんだよっ。」

「ん。ちょっとお休みもらえたから帰ってきたの。」

「バカ!早く連絡しろよっ。」

「急に決まったし、途中で充電切れちゃって。」
と、へへへって笑う『なま』のつくしは2週間ぶり。

俺は堪らずつくしの手を引き抱き寄せる。

「すげー会いたかった。」

「…………あ…………あたしも。」

「なんだよ、その間は」

「いや、だって、……恥ずかしいでしょ」
赤い顔のつくしがすげー可愛くて軽いキスをする。


離れている間も電話で何度も愛をささやいた。
耳元で聞こえるつくしの声に反応して、体が熱くなることも…………。
キスがしたい、抱きしめたい、おまえに触りたい、そして……おまえを抱きたい。
こんなストレートなことも何回か言ったおぼえがある。

そしてその俺の言葉に小さく「うん。」と答えてくれるつくし。
だから今日俺は迷わねえ。
つくしの体を抱き上げベッドルームへと連れて行く。暗い部屋に入り、そっとベッドの上につくしを座らせると、
「いいよな?」目をみて聞いてやる。

「……シャワー」

「却下」

「えっ、やっシャワーぐらい浴びたい」

「後で一緒に浴びようぜ」
そう言って、もう何も話せねぇようにつくしの唇を俺のそれで優しくふさいだ。

つくしを抱いているとき、不思議な感覚に襲われる。記憶のねえ俺は、女を抱くことも初めてのはずなのに、つくしの体の柔らかさや香りに懐かしさを感じたり、つくしが感じるところや、感じる強さを確実に俺は知っている。

たぶん俺は本能でこいつを覚えてる。
そう考えると体だけの快感だけじゃなく、脳がしびれるようなとてつもない快感に襲われた。




***********3年後************

俺は今、病院にいる。
3年前事故で意識を失ったときに運ばれ入院していた、あの病院に。
でも、今回入院しているのは、俺の妻のつくし。
そして、つくしの隣でスヤスヤ眠ってるサルみてーな生き物が、3日前に産まれた俺とつくしの息子。

作り物みてーなちっせー顔とバタバタよく動く手足。俺はもう、一時間近くもこいつを眺めているが、一向に飽きねぇ。
つくしにも「パパは仕事に行く気ないですね~」なんて言われるが、仕事なんかしてられるかっ。

そこにバタバタと廊下から聞こえてくる足音。
その勢いをそのままにつくしの病室のドア開け、入ってきたのは
「パパ~、ママ~!」俺らの長女。


そう、俺は今、2児の父親になった。
2年前に長女を、そして3日前に長男を授かった。

あの事故から3年。
……………俺は未だに、
………………………記憶を取り戻せてはいねえ。

それは確かに俺とつくしにとって大きな『傷』かもしれないが、俺たちは過去よりも未来を見続けることを誓った。そして、今こうして幸せな日々を送っている。

俺は、ベッドに座り長女と話しているつくしの横顔を見つめる。
いつ、どんなときも俺のつくしに対する気持ちに変わりはねえ。俺はお前なしでは生きられねぇ。
これから先もおまえ以外ぜってー考えられねぇ。
俺の視線に気付きこっちを見るつくし。

「司?」

「つくし…………愛してる。」

「うん。……あたしも。」





俺は何度記憶をなくそうが、おまえを見つけ、愛すると確信してる。

それぐらいおまえはおれにとって

『最強』だから。








Fin









**************
最後までお付き合いありがとうございました。
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 2014_10_20



『手加減出来そうにねぇ。』

そうは言ったが、俺だってわかってる。
こんなところでこれ以上するのは無理だし、こいつを怖がらせる様なことはしたくねえ。

なんとかかき集めた理性で、この熱情を押さえ込むが、それなのにこの鈍感女は俺の努力を粉々に打ち砕いてくる。

俺の背中に手を回し、
「道明寺、あったかーい」
って、ぎゅっと抱きついてくる。

再び密着する俺たちの体。
ほせーのに、なんでこんなに柔らかいんだよっ。

「おまえなぁ…………。
せっかく止めてやったのに、煽るな。
……お前が悪い…」
そう言ってつくしに再び襲いかかる俺。

さっきまでの様な手加減はしてやるつもりはねえ。
つくしの背を壁に押し付け、俺の片足をこいつの足の間に滑り込ませる。

俺のワイシャツを握るつくしの手に、力が入るのを感じたが、角度を変えながら更に激しく攻め立てると、つくしから小さな声が漏れ出す。
その声に煽られて先に進もうとした、そのとき、

PiPiPi……PiPiPi

俺の携帯がなりだした。
もちろん無視。それどころか、俺はつくしの背中に手を回し、撫で上げる。
すると、一度切れた電話が再びなりだす。

PiPiPi……PiPiPi

完全に無視を決め込んだ俺は、つくしの上着のボタンに手をかけ、一つ一つ外していくが、
つくしがその手をとめた。

「道明寺、電話」

「ほっとけっ」

「でも、急用かも……」

「俺の方が忙しい」

その間もなかなか鳴り止まない電話に、つくしの目が出ろって言っている。

「はぁー、わかったよ」

「もしもし。ああ。……あぁ、もう見つかった。……捜索は打ちきりだ。……なんでだよっ、……わかった、今行くよ。」
電話を切った俺に

「あんた、もしかして……警察も動かしたんじゃないでしょーねーっ!」

「あ?あたりめーだろ。お前が電話に出ねぇから、警視総監に……」

「バカ!バカバカ!」
そんなことぐらいで、ほんと信じらんないって、
俺のシャツをぐいぐいひっぱりやがるちっせー手を、がっちりホールドして耳元で
「すぐ戻る。部屋で待ってろ。」
って言ってやると、

当然顔を赤らめて「うん。」って答えが帰ってくると思ってたが、こいつは

「あっ!あっっ、道明寺!今何時?」
と、暴れだす。

「あ?8時半。」

「あーよかったっ!急げば間に合う。
道明寺、あたしこれから大阪なの!
最終に乗らなきゃいけないから、ゆっくりしてられない!ごめん!お疲れ!!」

まるで仕事おわりのOLの様な言葉を置いて、去ろうとするこいつ。
今までしてた濃厚で甘いキスの余韻はどーしたんだよっ。
俺の少し反応しちまってる下半身はどうしてくれんだよっ。

俺は深いため息をつきながら、あいつの後を追った。


最終の新幹線に乗ると言うつくしに、説明を求めるが、「時間がない、間に合わない」って騒ぐので、荷物を持たせ強引に邸の車に押し込む。

駅までの道のり、つくしから話を聞くと、
今日付けで道明寺財閥の顧問弁護士をやめ、更に今まで抱えていた仕事も他の者に引き継いだらしい。

元々、離婚が正式に決まれば、家族の住む田舎に帰るつもりだったが、大阪に住む世話になった先輩弁護士から、「地域住民を対象にした無料相談会をやっているが、人手が足りないから少しの間手伝って欲しい」と言われてOKしたらしい。


その話を聞き終えると、俺はどーしようもなく腹が立った。
「おまえは……なにも言わずに俺の前から消えるつもりだったのかよっ!
勝手に何でも一人で決めやがって!」

「ごめん。」

「おまえはそれでほんとーによかったのかよっ。」
これが、一番聞きたかった事かもしれねえ。

「…………よくない。よくないよっ!
私はっ、あんたと離れたくない。
…あんたが好き!すごく好き!
側にいたいから…………んっ……」

最後まで言わせてやる余裕がねぇーほど
嬉しかった。
つくしを抱き寄せて唇を奪う。



駅まであと少し。
つくしの唇が触れるか触れないかの距離で言ってやる。
「はやく戻ってこいよ。もうどこにも行くな。」




もう離れるなんて耐えらんねぇから。






 2014_10_19



俺は弁護士との電話を切ると、すぐにつくしの携帯に連絡するが出ねえ。

邸のタマに聞くと、あいつはまだ帰ってきてないらしい。
西田に「すぐにつくしを捜しだせ!」と言い終え、俺はNYのババァに電話を入れた。

「おいっ!どーいうつもりだよっ!」
ババァに怒鳴る

「何事ですか?」

「つくしのことだ。株と不動産について、あいつと話したんだろ!なんで、財産放棄なんてこと止めさせねーんだよっ。」

「わたしは止めましたよ。
一度あげたものを戻せなんて、せこいこと私は言いませんよ。」

「なら、どーしてっ!」

「つくしさんも頑固ですから………」

道明寺に繋がるものを持っていると、忘れられなくて辛いから。離婚するときはすべて置いていく。優しくされると離れられなくなりそうで怖い。
そんなことをババァに言ったらしい。

「それならっ、ずっと側にいればいいだろーがっ!」

「忘れたんですか?離婚を言い出したのはあなたですよ。
それにつくしさんは、記憶のないあなたが、また他のだれかを好きになって結婚したくなるかもしれない。その時に自分がいるとあなたが幸せになれないって。」

「んだよっ。俺のことばっかじゃねーかよ。
それでいいのかよ、あいつは。」

うなだれる俺。
ババァから最後に
司、もうつくしさんを泣かせないように …と、
珍しく母親らしい言葉をかけられ、電話を切った。

と、そのとき、西田から「奥さまが邸に戻られたようです」と、連絡が入る。
俺は「逃がさねーぞ」と呟き邸へと急いだ。



邸に戻った俺はつくしの部屋にノックも無しに押し入るが、どこにもいねえ。
フッ…またかくれんぼかよ。
どこに行っても捜しだしてやるよ。

邸の中を探し回り、あるひとつの部屋に小さく明かりがついてるのを見つけて扉を開けた。
部屋に入ると、部屋の奥にあるベランダへとつながるドアが開いている。
そこに近づくと、空を見上げ佇むつくしの姿。


「だからっ、 もっと分かりやすいとこにいろって。」

「道明寺っ。」俺の出現に驚くつくし。

「で?今日はなんでここなんだよ?」

「えっ?
……………ここは思い出の場所なの。
あたしたちが結婚する前、学生の頃、あんたがここであたしに土星を見せてくれたの。天体望遠鏡でね。…………ふふふっ……土星さがすのすごく時間かかったんだからー。」

月の光で僅かに見えるつくしの顔は、切なくて胸が締め付けられる。

「道明寺。……離婚のこと聞いた?」

「あぁ。」

「…………、望遠鏡で土星を見た後、あんたねあたしに、ネックレスプレゼントしてくれたの。
土星の形のしたもの。
あたし、今でもすごく気に入ってて……。
………道明寺、あたし、あんたとの思い出は全部置いてくつもり。だけど、このネックレスだけあたしに………ちょうだい。」


首元に光るネックレスを握りしめ言うつくしに、
……俺は限界だった。
こいつの話をこのまま聞くのも耐えられねーけど、自分の気持ちを押さえることに、もう限界だ。



隣に立つつくしの体を強引に引き寄せ、腕の中に抱き込む。

「なに、勝手なことばっか言ってんだよっ。」

「道明寺っ。………離し…」

「なぁ、つくし。……俺じゃだめか?」

「えっ?」

「記憶のねえ俺じゃ、おまえは許せねぇか?」

「違っ!そんなんじゃないっ。
………あんたには、きっと違う未来がある。
また誰かと恋をして……そしたら…あたし、」

「ババァにそれも聞いた。
…………、でも、もう手遅れなんだよっ。
俺はもう恋をしてんだよ。」

俺の腕のなかで固くなるつくしの体。
俺は頭を撫でてやりながら、

「おまえさー、どんだけ鈍感なんだよっ。」

「……………」

「俺は好きでもねぇ女を、2回も汗だくになって探し回ったりしねーよっ。
それに好きでもねぇ女の弁当を食いたいともおもわねぇ。」

「……………」

「なんか言えよっ、鈍感女。」

それでも黙ってるつくしに
「まだわかんねぇ?俺はお前が好きだ。」
頬に手を添えてこいつの目をみて言ってやる。

「うっ……んっ……」

「だからっ……泣くなって。
俺はお前が泣くのに弱ぇんだよ。」

「道明寺、あんたバカでしょ。
ほんと生粋のバカ。」
声は小せーのに内容はかわいくねー。

「あ?んだよっバカバカって。」

つくしの頬を引っ張りながら言ってやると、

「イダイ……イダイ……っ。
だって、あんた後悔するよ。
あたし思ったの。あんたが記憶なくしたのは、神様からのあんたへのプレゼントなんだって。
あたしみたいな、不細工で貧乏な女と結婚しちゃったあんたを、かわいそうになった神様が私の事だけ忘れさせて、あんたにもう一度チャンスを与えたんだって。」

「ぷっ、すげー妄想だな。」

「それなのに、あんたそのチャンス、全然生かせてないよっ。」

「あぁ。神様に言ってやるよ。
何度チャンスをもらっても、生かせねえーって。」

「……ほんとバカ。」

「バカでもいいよ。
…………お前が好きだ。」

俺はその想いが伝わるように、つくしに優しくキスをした。触れた瞬間から全身に快感が走る。

軽いキスを繰り返すうちに、事故にあってから4ヶ月近く、このてのことはご無沙汰だった俺は、もう自制がきかねえ。
しかも、好きだと自覚してからも手を出せねぇ状況の相手だったからなおさらだ。

薄く開いた唇に舌を滑り込ませ吸い上げる。
俺の執拗なキスにフラフラとよろけそうになるつくしの体を強めに抱き寄せると、熱く火照っているのがわかる。

俺はつくしの肩に額をのせ、感情を抑えるため深く息をつくと、
「道明寺?」と不安そうな声。

「やばいっ。おまえ、甘過ぎ。」

「えっ?」

「おまえのどこもかしこも全部甘ぇーんだよ。
………俺、手加減出来そうにねぇー。」






つづく




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 2014_10_18



その日の朝、俺が出社する一時間も前に俺の部屋にノックの音が響いた。
扉を開けるとスーツ姿に鞄を持ち、出社準備万全のつくしの姿。
「おまえ、もう行くのかよ。」

「うん。ちょっと仕事があって。」

「帰りもおせーし、朝も早いし、おまえ仕事しすぎじゃねぇ?」

「うん。………あともう少しだから。
これ、約束の『お返し』です。
あんたの口に合うかわかんないけど。 」

「……前の俺は食べてたんだろ?」

「聞いたの?」

「あぁ。類から」

「そっかぁ。………じゃ行くね。」

「おぅ。」

俺が受け取った弁当と同じ絵柄の袋をあいつも手に持っていた。
今日は同じ場所ではねーけど、同じものを食えるんだと思うだけで、気持ちがあったけー。

西田に自慢してやろ。





ランチタイム。
11時くらいから弁当のことが気になってソワソワしてる俺に、西田が
「分かりやすいお方ですね、副社長は。」
と、呟いていたが、スルー。

待ちに待った弁当を開ける時、なぜか緊張したが、開けた瞬間、なんか知らねぇけど、懐かしい気持ちになって、なかなか箸をつけられなかった。
「口に合うかわかんないけど。」
あいつはそう言ってたけど、つくしの作る弁当は記憶にねーものばかりのはずなのに、俺の好物のような気もして、不思議な感覚に襲われる。

一言でいうと …………、すげーうまかった。





その日の夜、帰りの遅いつくしを待って、弁当箱を返しに行く。
「うまかった。サンキュ。」出来るだけ素直に伝えようと思ってた。

「全部食べれた?」

「あぁ。残さず全部。」

よかった、と笑うつくしにドキッとする。

「明日もよろしくっ。」サラッと言ってみるが、

「ちょーしにのるなっ!」と予想通りの答え。

が、
「でも、さっき西田さんからも電話がきて、最近食生活が偏ってきてるから、お昼だけでもお弁当にしてあげて欲しいって。」

「だろっ?」マジかよっ西田!すげーナイス!

「明日も同じ時間でいい?」

「ああ。」



そしてつくしの弁当を食べはじめて五日目。
今日も同じ時間に部屋をノックする音。

「おぅ。今開ける」
そう言って開けた扉の向こうにはタマの姿。

「坊っちゃん、朝から顔がデレッとしてますよ。」

「うるせー。なんでタマなんだよ。」

「つくしから伝言で、今日からお弁当を作れないので、厨房スタッフにお願いしてあるって言ってました。」

「んだよっ。また出張かよ。」

せめて、直接俺に言ってけよって拗ねてみるが!どうせあいつはもう出社してんだろ。
いつ帰ってくんだよ………おまえは。




その夜、オフィスで仕事中の俺に弁護士から連絡が入った。
俺が離婚の書類を依頼して、丸投げしていた個人弁護士だ。

「すべての書類が整いましたので、正式に離婚の手続きに入りますが、よろしいでしょうか?」

「おいっ!ちょっとまて。
書類が整ったって、どーいうことだよ。
株や不動産についてまだ話し合いもしてねえし、書類も俺は見てねーよ。」

「……お聞きになっておりませんか?」

「なにがだよ!早く言えっ。」

「奥さまのつくし様より離婚に伴うすべての財産を放棄するとの文章を頂いております。
株や不動産も、元々は楓社長のものでしたが、
ご結婚される時につくし様に楓様から贈られたものですので、つくし様からすべて社長にお返ししたいと申し出があり、社長も了承されました。
また、離婚後は道明寺財閥と関わりを断つと文章にもされていますので、顧問弁護士の職も今日付けで辞任しております。
あとは副社長の判を頂ければ、手続きは完了となりますが……」

「ふざけんなっ!」

「……………。」

「………わりぃ。この件はもう少し待ってくれ。」




俺はそれだけ言うのがやっとだった。



つづく



************************


いつも拍手コメントありがとうございます。
みなさんのご要望のいちゃラブはもう少しお待ちくださいね。
ここを乗りきらないと、うちの司くんはつくしとラブラブできませんからー(笑)
わたしも早くラブが書けるように突っ走ります。

徐々に幸せモード、お約束します!



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思いがけず、みなさんのポチっが多くてとても感激です。
これからもよろしくお願いします。


 2014_10_17



2週間ぶりの邸。
NY出張を終えて、今日は早めに帰宅した。
疲れているから、というのもあるが、その他にも理由が。

それが、今俺の目の前にある綺麗にラッピングされた箱。
まぁ、一般的にいうと、おみやげっつーやつだな。
普通の一般ピープルもどこかに旅行にいけばおみやげっつーものを買ってくるんだろ?
これも、それと同じだ。
お向えに住む住人に『つまらないものですが…』って渡すだけの、なんの意味もねえもの。


って、…………何言ってんだ、俺は。
はぁーー。
全然、『つまらないもの』じゃねーよ。
一日かけてNYの本屋やデパートを歩き、あいつの好きそうな物を探し回った、すげー深い意味のあるもんなんだよっ、これは。



目の前の箱をそっとさわり、
…………あいつどんな顔するかな。
と、呟く俺、






おせぇ。もう11時だぞ。
タマも最近あいつの帰りが遅いって言ってたが、こんな時間までかかってるのかよ。
俺はすでにシャワーも終え、あとは寝るだけのラフな格好になり、あいつが帰ってくるのを待っていた。


と、そのとき、使用人と話すつくしの声が聞こえる。
「荷物、ありがとね。」

「いえ、奥さま。」

「もう大丈夫だから、ゆっくり休んで下さい。」

「温かいお茶お持ちいたしましょうか?」

「ううん。自分でするから大丈夫、ありがと。」

「では。」

茶ぐらい、疲れてんだから使用人にやってもらえよっと思うが、それがつくしらしいとこだな、と笑っちまう。


つくしが部屋に入り数分後。
俺はあいつの部屋をノックする。

トントン

「はい?」

「おれだ」

バタバタ足音が聞こえ、
「道明寺?………どーしたの?」
うすく開く扉から顔を出すつくし。

「あのよっ………これ。
………つまらないものですが…?」

俺の差し出す箱を見て、
「なに?…………ビックリ箱?」

「ちげーよっ。………おみやげだ。」

「おみやげ?NYの?」
パッと顔を輝かせて俺を見上げるこいつが、
なんか……かわいい。

「西田がおまえになんか買ってけってうるせーから。」

「さすが西田さん!」

「でもっ、選んだのはおれだぞ!」

「はいはいはい。」信じてねぇ。
でも、ありがと。嬉しいってそう言って扉を閉めようとするつくしの肩を軽く押し、俺も部屋に入り込む。

「道明寺?」

「それ、食べ方難しい菓子なんだとよ。
だから、おれが教えてやる。」

「今?………でも、あたし今は食べな…」

「俺は今、食べてえ。俺もまだ食ったことねーから。なんか、食べる前にレンジっつーやつで温めてから食べるらしいぞ。
俺の部屋にはそんなものねーから、ここで食べるしか出来ねぇよな。
俺もこんな遅くに甘いものなんか、食いたくねえけど、おまえがどーしてもって言うなら、付き合ってやってもかまわねぇし、茶ぐらい飲む時間も少しくらいなら…」

「道明寺、夜中にうるさい。」

「…………。」

「紅茶でいい?」

「ああ。」顔が緩む

ほんとワガママ坊っちゃんなんだからって言いながら、キッチンでお湯をわかし、
「ここに座ってて。あたし軽く着替えて来るから。」と、キッチン横の二人がけダイニングテーブルを指差し、奥の部屋へと入っていった。

部屋着に着替え戻ってきたつくしは、手早く二人分の紅茶を入れ、俺の正面にすわると
「で?どうやって食べるの?」と。

まずは開けてみろよってつくしの前に箱を滑らせると、ラッピングまで豪華~って一つ一つ丁寧に剥がしていく。
中に入ってるのは、
ルービックキューブを手のひらサイズにした感じの四角いクッキー。

「わぁ、珍しい。」

「中に最高級の生チョコが入っていますので、このクッキーを温めるとそのチョコがとろけ、焼きたての温かい極上のケーキになります。」

「ぷっっ。なにそれ。」

「こうやって、店員に説明されたんだよっ。」

「……フフっ……ほんとに自分で選んだんだ。」

「…………ああ。」
はじめてだよ。
誰かのために、何を買うかこんなに迷ったのは。


そのクッキーはアメリカ人が好きそうな、激甘クッキーに濃厚なチョコが入っているという、ダブルパンチで、甘いものが苦手な俺を苦しめた。
甘過ぎんだよっと文句を言いながら食べる俺に、
あんたにあげた一個がもったいないとか、このくらいの甘さが丁度いいってうまそうに食べるこいつ。

でも、この激甘のおかげで、紅茶を三度もおかわりし、つくしと少しでも長くいる時間を稼ぐことが出来たから良しとしよう。


部屋着でいるつくしは、普段の仕事着の時よりも、すげー幼く見える。
ノースリーブのロングワンピースにカーディガンを羽織っているが、時々カーディガンが肩から落ち、ノースリーブから肌が見える姿に、
むちゃくちゃドキドキしてる俺。

もうおせー時間だし、このまま一緒にいると色々やべーことをしちゃいそうだという自覚もあり、
「そろそろ、行くわ。」と、言うと

「うん。」と、呟くつくし。


部屋を出ようと扉に手を置いた時、つくしが

「こんど、私が出張に行ったら、『お返し』買ってくるね。」と。


その言葉に俺は、今しがた思い付いたとんでもないお願いをしてみた。


「なぁ、つくし。
お返しだけどよ………、明日、俺に
……弁当作ってくれねぇーか?」









そのクエスチョンのアンサーは……………、





「あんた、そこは
『お返しはけっこうです』って言うもんなの!
これだからお坊っちゃんは……」
社交辞令っつーもんを知らないからって、ブツブツ言ってやがる。

「返事まだ聞いてねーぞ。
弁当作ってくれんだろ?」
こいつの目をみて言ってやると、


「残したら、許さないから!」ってうっすら赤くなって答えるつくしが、すげーかわいくて、

「おぅ。」と、緩む顔で部屋を出た。






はぁーー。
つくしの部屋の扉の前で、ズルズルと床に座り込む俺。

完全に俺は

妻に恋してる。






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 2014_10_17




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Author:司一筋
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